位置ドループ(溜りパルス[2])とは、簡単に言うと 位置指令値(送り現在値[4])と実現在値[5]の偏差量(偏差カウンタ値)のことを言います。
サーボの位置指令の基本として、指令位置に対して少し遅れて実際のモーター実現在値[5]が付いてくることで、安定した制御性を得られるように作られています。
そして、ゲイン(応答性=指令と応答の時間遅れ)が一定であれば、速度が速くなるに従って、指令位置と実現在値[5]の差:位置ドループ(溜りパルス[2])が大きくなります。
★これを分かりやすく説明するため、以下の図のようなモデルを考えてみましょう。
高速道路で先行する車に速度一定・車間距離一定で走行する状況です。
ここで、速度を変化させるとどうなるかを想像してみます。
これを横軸に時間軸、縦軸に速度と距離をとったグラフで表してみましょう。
時間遅れが一定のため、速度が速くなれば車間距離=位置ドループ(溜りパルス[2])が長くなり、遅くなれば短くなる、ということがわかると思います。 つまり、位置ドループは速度に比例する ということです。
続いて、ゲインを変化させるとどうなるかを想像してみます。
まずはゲインが低い(眠い)状態から。 ダルな運転。
続いて興奮状態。 あぶないよ!
このように、車間距離を詰めること=即ち興奮状態に(ゲインを上がった状態に)なって制御性を上げた状態にある必要性が感覚的に理解できると思います。
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